チレコドン・シングラリス(TylecodonSingularis)という名の植物をご存じでしょうか?多肉好きな人なら知っているかもしれませんね。
植物屋さんでもあまりお目にかかれない珍しい植物なのですが
昨年の11月に知人から種子を分けてもらい、家のいろいろな場所に
置いて発芽させ、どの環境がどうだったかなど、自分の覚え書きの意味も込めて
こちらに書いていこうと思います。
チレコドン・シングラリスの種まきの時期と準備
せっかく手に入ったレア種の種子。できる限りたくさん芽を生やして
元気に育て上げたい。
でもレアなだけあって発芽率や維持率が低いのだろうかとか
カビが生えたら一気にダメになってしまうとか
そういう情報がちらほらあったので
いくつかに分けて、そして土も変えて、家の中で置き場も変えて
どの条件が1番健康的に育つのかを試しました。
チレコドン・シングラリスの種まきの時期
チレコドン・シングラリスは冬型の植物で
種をまくのに適している時期は秋だと聞き
焦ってはいたものの
結局準備が整って種を撒くことができたのは11月11日でした。
ポッキーの日ですね。
チレコドン・シングラリスの種まきの土・容器
チレコドン・シングラリスの種まき用に使う容器は
いろいろ考えたのですが、ホームセンターで売っている
苗植え用の細かく数十個に分かれている使い捨てのようなプランター?
を購入しました。
理由は全部同じ容器だとカビがはえたらおしまいなので
カビがはえたやつは切り離してしまえばよいと思ったからです。
そしてチレコドン・シングラリスの種まきに使う土は
家にあった多肉植物用の土と
種子と共に頂いた種まき用の土の2種でスタートしました。
チレコドン・シングラリスの種のまき方
チレコドン・シングラリスの種まき方は
SNSで同種を種から育てている人(外国の方)にメッセージを送り
アドバイスをいただきました!感謝
以下、手順になります。
- 軽石などがメインの普段サボテンで使っている土を使用
- カビのリスクを避けて容器はいくつかに分ける
- 種は土の上に落とし、容器を軽くトントンするのみで土は被せない
- 水は底面から吸わせる(腰水)
- 容器に蓋はしない
- 室内の窓際に置く
- 芽が出たら腰水を辞めて、いったん土をある程度乾燥させる
- 乾燥したら水を与えるを繰り返す
これらのことを参考に、家の中で置き場を4か所に分けて
どの環境が1番生き生きと育つのか実験です。
チレコドン・シングラリスの種まき後の置き場
置き場①東向きの窓が上の方にあり、窓は開かない。気温は上がりにくい部屋の窓際
置き場②南向きの大きな窓が壁いっぱいにあり日が差し込む時間が長く
気温が高めの部屋。真冬は人がいる時間は暖房がついている。
置き場③東向きの窓があるトイレの窓際。トイレという事もあり窓は開いていることが多い。気温は①より低め。
置き場④ベランダ
以上の4ヵ所に設置しました。
チレコドン・シングラリスの種まきから発芽まで
種まきから6日目
置き場①の多肉植物用の土5つと種まき用の土2つが発芽。
実験で少しだけラップで蓋をしたものを中心に発芽しました。
蓋はしないとアドバイスをうけましたがひょっとしたら早いは早いのかもしれません。
種まきから7日目
置き場①にさらに2つ追加。多肉植物用の土の方です。種まき用の土よりも
発芽するまでのスピードが速いのかもしれません。
種まきから8日目
朝確認するとさらに置き場①に4つ追加、夜確認した時にはもう2つ追加で
この日だけで6つ追加。計15の芽がでています。
種まきから9日目
この日は置き場①と②と③と④で発芽し4つ追加です。用意した多肉植物用の土の種は全て発芽しました。
種まきから12日目
毎日着実に発芽し、計21個発芽中。
しかし、ベランダで発芽した子が星になりました。やはり外は寒すぎか。。
種まきから19日目
この日で11月も終わり、今まで毎日あった発芽が初めてストップ
前日の時点で29個発芽。
発芽するのがほとんど置き場①と③に集中したため、②の置き場の容器を①へ移動。
種まきから29日目
じわじわと増えて計37個。置き場④のベランダを除いてまだ1つも星にしていない。
置き場を移動したものも発芽しました。
種まきから34日目
一気に冷え込み窓際の温度が5度に。
そのせいか苗が2つ☆になりました。
寒すぎると判断し、実験で置き場②の比較的暖かい部屋に6個の苗を移動
いきなり日光ガンガンの場所だと環境が変わりすぎて☆になると思い
直射日光の当らない場所に置きました。
種まきから37日目
部屋が暖かすぎるのか、人がいる時間帯だけ暖房がつき
夜中~朝は寒くなるという温度差が原因なのか6個中3個が☆に。。
種まきから45日目
表面にカビが生えてしまったり、一向に発芽してこない容器を
捨てようと思い玄関先に放置してあったものから1つ発芽。
チレコドン・シングラリスの実生実験まとめ
発芽した数以外のことは思い出しながら書いていたので
わかりにくかったかと思いますので
今日1月7日時点で今回の実験で分かったことをまとめたいと思います。
- 1番発芽率の高かった場所は断然置き場①の気温が低めの東側の窓際
- ラップで蓋をしたほうが蓋をしないものより断然早く発芽した
- 種まき用の土より多肉植物用の土のほうが断然早く発芽した
- 早かれ遅かれ、全体の7割近くが発芽した
- 5度まで部屋の温度が下がった日はいくつか☆になった
- 温度が下がりすぎるのを恐れ、置き場①から置き場②の温かい南向きの部屋の窓際で直射日光を避けて置いたが、気温差で半分☆になり、直射日光を避けたせいで茎の部分が窓の方へのびて若干徒長した。
- 置き場④のベランダは発芽してもすぐに☆になった
- 1番早く発芽したのが6日目で1番遅かったのが45日目の諦めて玄関足元に置いていた容器だった
- 表面にカビが生えると発芽しなかったが、捨てる前に少しほじってみると土の中で発芽しているものがあり、救出した。土はもうなかったので赤玉土(小)と軽石を配合したもので対応したが問題なく育っている
- 置き場②で☆にならずに残った3つよりも置き場①のほうが生き生きと育っている。
- 芽への水やりは霧吹きよりも下から吸わせて乾燥したらまた下からしっかり吸わせるやり方のほうが生き生きと大きく育った
- 与える水は井戸水と植物を元気にするというホームセンターで買ったストレートで与える液体とその液体と井戸水を半々にしたものも用意したがストレートのほうは1つも発芽しなかった。
以上のことをさらにまとめると
チレコドン・シングラリスの種まきは、種まき用の土より若干軽石など水はけがよい配合にして種は土の表面に落とすだけ。
水は腰水、発芽したら土が乾燥したタイミングで腰水。数時間で上げて再度乾燥したらまた腰水させる。
置き場は気温は10~15度くらいの東の窓際がベストという結果になりました。
僕の場合はこのような結果になりましたが住んでいる地域でもまた変わると思うので
同じくらいの気温のエリアの方は参考にしてみてください!
もう少し大きく育ったら再度記事にしようと思います!